ミノウミウシの分類に大きな変更がありましたという記事を書きましたがあれから1年再び大きな変更がありました。
参考文系:Korshunova, T.; Martynov, A.; Picton, B. (2017). Ontogeny as an important part of integrative taxonomy in tergipedid aeolidaceans (Gastropoda: Nudibranchia) with a description of a new genus and species from the Barents Sea. Zootaxa. 4324(1): 1.
1. 複数の科・属が復活
A Radical Solution: The Phylogeny of the Nudibranch Family Fionidae (以下、Cella et al. 2016)にて廃止になった幾つかの科・属が復活しました
復活した科
Eubranchidae, Tergipedidae, Cuthonidae, Cuthonellidae, Trinchesiidae
復活した属
Catriona, Diaphoreolis, Phestilla, Trinchesia
<
h3>1-1. Catriona属
ツノバネミノウミウシがこの属になります。
1-2. Diaphoreolis属
Diaphoreolis viridisがこの属になります。
寒いところのウミウシですね。
1-2. Phestilla属
イボヤギミノウミウシ属復活です。
1-3. Cuthon属
オショロミノウミウシ属ですが、 基本的には Cella et al. 2016 のままですが
Cuthonidae科 Cuthon属 に変更され、さらに Cuthon nana 以外は基本的に含まない属となりました。
これによってオショロミノウミウシ属の一種としてまとめていたものがすべて移動になりました。
また、Cuthonella osyoro (Baba, 1940) 、たぶん和名オショロミノウミウシはCuthonella属となっています。
1-4. Trinchesia属
オショロミノウミウシ属とされていたものは基本的にはこちらに移りましたが一部別属にも移っています
1-4. Tergipedidae科
和名ではオショロミノウミウシ科となっていますが、Tergipes属のみ含む科となりました。
1-5. Eubranchidae科
Cella et al. 2016にて廃止されましたが、再び独立した科として復活しました。
2. Zelentia属の追加
Zelentia ninel が新規記載されました。
Zelentia属のウミウシは、ロシアやカリフォルニアなど寒いところのウミウシなので、日本だと北方で見られるかもしれません
3-4 anterior rows of cerata, oral tentacles present, no anterior foot corners, jaws with single row of simple denticles, radular teeth narrow with low cusp, penis with curved stylet.
特徴はこのように定義されています。
以上、Cella et al. 2016 にて変更されたものが再整理されて定義しなおされました。
ミノウミウシの仲間は名前がないものも多く、今後も大きく変わる可能性が高いですが都度反映したいと思います。